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hiro-lum
現在、うつ病の治療中
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2007年9月1日

「心の風邪」誤解しないで




北陸地方の公務員の男性(37)は2005年一目月ごろ、体の変調を感じ始めた。
夜眠れない、冷や汗をかく。総合病院の精神科で、うつ病と診断された。
服薬しながら1か月休職すると、体調は戻った。「意外に早いと思いました」。

しかし、復職してみると、書類を読んでも内容が理解できない。会
議の話も頭に入らない。

昨夏、再び休職した。今度は3か月。秋から再び職場復帰し、2月からは
フルタイムで勤務している。しかし、疲れが激しく、帰宅後、すぐに寝る毎日。
今も通院、服薬は欠かせない。
 
男性は以前は人事を担当していた。「うつ病で休職を繰り返す人を『怠け者』と思っていた。
自分がかかって、『心のかぜ』という生やさしいものではないことも、はじめてわかった」

「うつ病は心のかぜ」のはずなのに、なぜ、長引くのだろうか。
 
「心のかぜ」という表現は、だれもがうつ病にかかる可能性があり、
また、治せる病気だという意味で、この10年ほど広く使われるようになった。
一方で、うつ病は軽い病気のようなイメーージを与えた。

うつ病が慢性化したり、再発したりする恐れがある深刻な病気だということは、
日本ではあまり言われない。

しかし、米国精神医学会の「精神疾患の診断・統計マニュアル(DSM)」によると、
大うつ病固が完治するのは症例の3分の2。残りは部分的にしか治らないか、まったく治らない。
再発する可能性は高い。
 
2回目、3回目のうつ状態ではじめて、医師の診察を受けることもあり、
その場合、大うつ病の再発率が高い恐れもある。
  
「確かに数か月という短期間で冶る人も多く、『かぜ』という表現に妥当な面があるのも事実。
心当たりのある人を病院へ向かわせる効果もあった。
しかし、うつ病も様々で、治りにくい場合があることを理解する時期に来ている」。
日本うつ病学会理事長で、防衛医科大学教授の野村総一郎さんは指摘する。
 
野村さんによると、「心のかぜ」という表現により、患者の苦しみが
周囲に軽く受け止められるのが問題だという。企業などで「うつ病は短期間で治ると間くが、
あなたはなかなか治らない。

本当にうつ病なのか」と患者が詰問されるケースもある。
 
「心のかぜ」という言葉が、「心の問題なのだから、気の持ちようで治る」という誤解を招くこともある。
しかし、うつ病には、心の病気というよりも、脳の病気の面がある。
脳内の神経と神経を結ぶ神経伝達物質の働きが乱れた状態だと考えられている。
気の持ちようでは治らない。
 
慶応大学教授で精神科医の大野裕さんは「大変な病気だと伝えることは、
患者にとっても医者にとっても、つらいことではある。
しかし、大変だけれども、根気よく一緒に治療していきましょうというメッセージを送ることが、
これから大切になってくると思います」と話す。

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